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ビザ業務 2017.11.28

外国人と年金

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こんにちは、行政書士の松中です。

すっかり冬本番になり,日没時刻も早くなってきましたね。

 

さて,今回は外国人と年金の問題について取り上げたいと思います。

みなさん、外国人の方は国民年金に加入する必要があると思いますか?「国民」年金と言われますが、実は日本に住む外国人も、日本人と同じように国民年金に加入する必要があります。

 

しかし、年金を受け取れるようになるのは、65歳になってから…(いずれは受給年齢が今よりも引き上げられるかもしれません)、それまで日本にいる予定はないし、払っていたら損ではないか…そんな疑問があって当然です。そんな場合には、脱退一時金という制度があります。受給年齢になるまでに日本を離れることになった場合には、一部ではありますが、それまでに支払った保険料が返還されます。

 

また、留学生の場合は、生活費を賄うだけでも大変なのに、年金保険料を支払う余裕なんてありませんよね。そこで、学校に在籍している場合は、「学生納付特例」という制度があり、在学中は保険料の支払いを猶予してもらうことができます。その他、収入が一定額以下の場合には、全部免除や一部免除してもらう制度もあります。

 

外国人も国民年金に加入する義務がありますが、全ての外国人が対象ではなく、日本に住所を有する外国人(中長期在留者といいます)が対象になります。例えば旅行者など短期で在留する外国人はもちろん年金に加入する必要はありません。また、日本と社会保障協定を締結している国の方で、5年以内に帰国する見込みである場合は、保険料の二重負担を防ぐために、厚生年金保険に加入しなくてもよいとされています。

 

このように外国人にも年金加入義務があることは、あまり認知されていません。ほとんどの外国人は、働き始めてから社会保険に加入すればいいと認識しているようです。そのため、保険料を支払う必要があるのに、このことを知らずにずっと未納になっていた…という外国人の方はたくさんおられます。留学生の学生納付特例の利用率は、かなり低いのではないかと思います。

 

実は最近になって、一部の地方入国管理局が、永住審査の際に年金保険料の支払状況を審査対象にしています。日本に10年以上在留して、ようやく永住を申請できるようになったのに、年金の未払いが発覚した…なんていうことが問題になり始めています。在留資格の変更や在留期間の更新の際には何ら問題とされていないにも関わらず、永住申請の際に問題にするようでは、外国人にとって不意打ちといえます。在留審査の場面だけでなく、年金事務所や大学等教育機関の広報のあり方にも問題があるでしょう。外国人との共生社会を実現するには、この点についても現在の制度を反省し、見直す必要があると考えます。

 

行政書士法人 第一綜合事務所
松中 崇晴

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